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第2話

帰り道
【まだー?】


私の机の上に置いてあるスマホの画面が明るくなり、メッセージが表示される。


あ、柊真からだ。


マフラーを巻こうとした手を止め、スマホを持つ。


「ごめん、もうちょっと待ってて…っと」


帰り支度の途中の私はそう言いながら送信してまたマフラーに手を伸ばす。


「あなたー!帰ろっ!」


教室のドアの向こうから顔を出し、私に声をかけた女の子。


「樹里っ。

ごめんっ!

今日は柊真と帰る約束してるんだ!」


両手を目の前で合わせ、その女の子ー親友の秋元樹里(あきもとじゅり)に謝罪する。


「そかそかぁ〜…

いいですなぁ、彼氏がいる人は…」


そう言って樹里は肩を落として見せた。


「えへへっ」


私、あなたは高校生になり、初カレができました!


10月6日から付き合い始めた彼氏。


名前は桐谷柊真(きりたにとうま)。


中学の3年間、クラスが一緒だったの。


私は中2のときから好きだったんだけど、柊真には中1から付き合ってる彼女がいて…


でもずっと諦められなくて、2年間の片想いの末、告白された。


柊真は彼女と中3の夏に別れちゃって、悪い言い方をすれば、そこに漬け込んだ。


相談に乗ったり、大人数で遊びに行ったり、友達以上になりたくて色々頑張った。


「でもさー、不安じゃないの?

学校違うとか。」


「そーだねぇ…

やっぱ、少しはあるよ?

柊真の学校にどんな女の子がいるか知らないし、会う時間少ないから気持ち離れたりしないかなーとか思うし…」


そう、柊真とは高校が違う。


だから会えるのは部活の無い日の放課後、一緒に帰るときだけ。


ちょうど私たちのオフの日は被る。


毎週火曜日。


たまに他にもオフができて一緒に帰ったりすることもある。


ちなみに今日がそのパターン。


あとは休日に時々デートするくらい。


もちろん、LINEは当然ながら、毎日夜には電話する。


最初は彼氏が出来たって舞い上がって、会えなくても電話できるだけで充分幸せだった。


でもやっぱ、だんだん欲深くなっていくもので…


「んじゃ、行くねっ!」


「うん、バイバーイっ」


樹里に手を振って教室を出る。


走って下駄箱まで行って、急いで靴を履き替えたらまたダッシュ。


校門を出て左へ…


「あ。」


「よっ」


左に曲がって走ろうとしたけどなんと柊真はそこにいた。


「暇だったから学校まで来ちゃった。」


「ごめんごめんっ!

わざわざありがとーっ」


私たちは歩き出す。


「もーさぁ、6時間目の先生の話が長くってさぁ〜…」


言い訳のように言う私の隣で柊真はははっと笑った。


「じゃーその先生のおかげでいつもより長く一緒にいられるな。」


きゅっと胸が痛む。


柊真の言葉にドキドキする。


私の事を想ってくれてるって実感できるのが嬉しい。


それに、ポジティブに考えられる、柊真のいい所。


ホントに、好き。