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第5話

欲張り
既読のついてない柊真とのトーク画面。


私が朝送信したっきりの状態。


スマホの時計は6時10分を指していた。


今は部活中だろーな。


だけど、絶対未読無視。


だって、お昼にTwitterを開いたら、ツイートしてたし…


もー、返信してよ…急ぎの内容じゃないけどさ…


…こういうのを束縛って言うの?


私、ウザイ?


重い?


「あはははっ!

もーっ!」


「…。」


隣のお姉ちゃんの部屋から大きなお姉ちゃんの笑い声。


あーイチャついてるなぁっ。


素直に認めますよ、羨ましーですよ。


正直言って、私たちは上手くいってないんだと思う。


多分柊真もそれを分かってる。


だからこそ、何も言わない。


ケンカして別れるのを恐れて、本心を見せない。


自分の本音を明かして、引かれたくない。


面倒って思われたくない。


柊真のこと、時々遠く感じるの。


柊真もきっと、私に隠してることがある。


何でもかんでも言え、とは言わないけど隠し事はして欲しくないよ。


他の人を好きになったのなら言って。


してほしい事があったら言って。


相談があるならしてよ。


私彼女だよ?


柊真は私に弱いとこを見せない。


そんなに私頼りないかな?


はぁ。


〜♪


手に持っていたスマホが振動して通話通知画面になる。


「えっ」


柊真?


私の胸が高鳴る。


私は恐る恐るスマホを耳に当てた。


「も、もしもし…」


《あ、出た》


あ、出たって…出るよそりゃ!


「どーしたの?

部活は?」


《今日早く終わったんだよ。

だから、一緒に帰ろーかなぁと…。

まだ学校にいる…?》


ドキッ。


柊真、一緒に帰ろって言ってくれてる…。


嬉しいっ!!


でも…


「ごめんっ、もう家なんだー…」


《そっか…》


気落ちした声を漏らす柊真。


「ほんと、ごめんねっ?」


柊真の部活が早く終わるって分かってたら30分くらい学校で待ってたのになぁ…。


《いや、大丈夫。

んじゃ。》


「うんっ…」


電話が切れる。


「ふふっ…」


少し話しただけなのに、一緒に帰れるか聞かれただけなのに、今までの不安がすぅーっと消えていく。


声を聞くだけで落ち着く。


柊真はちゃんと私のことを想ってくれてるじゃん。


一緒に帰りたい、一緒にいたいって思ってくれてるじゃん。


やっぱ、“もっとこうして欲しい”なんて思ったら私、欲張りだよね。