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第22話

電話の相手
「あなたは?

なんか歌う??」


三葉に言われる。


うーん、人前で歌うのはちょっと…。


「え、私は…いいよ、他に歌いたい人いないっ?」


お昼を過ぎて、カラオケもだいぶ盛り上がってる。


一人で熱唱する人がいたり、みんなでワイワイ歌ったり。


割とポピュラーな曲を歌ってくれるから乗りやすい。


「誰よ〜!

“天城越え”入れた人っ!」


テレビの画面に表示された映像と中央に映る“天城越え”のタイトルに笑いが起きる。


「いーじゃん、演歌!」


「お?

増沢っ?

俺も歌っていー?」


そうして男子数人が長椅子の上に立って熱唱し始めた。


私は周りを見渡すと、スマホを構ってる雄太に目が止まった。


…クラス会中にスマホですか、幹事さん?


ほかの男子は天城越え歌ってますけど、参加しなくていいの?


すると、雄太は耳にスマホを当て、このルームを出ていった。


…雄太?


雄太の顔、笑ってなかった。


どちらかと言うと、切なげ。


なんか、あったのかな?


気になる…。


ーアイツのこと好きなの?ー


また和田くんの言葉。


…いや、これは、そーゆー気になる、じゃなくて、大丈夫かなーっていう、心配な方の気になる、ね。


「ごめん、私ちょっとトイレ。」


三葉に声をかけ、私も部屋を出た。


…どこいったのかな。


各部屋は防音になっていて、館内を流れる音楽が廊下に響いている。


…エレベーターの方かな?


壁際に置かれたドリンクバーの所は曲がり角になっていて、そこを曲がるとエレベーター、さらに奥に行くとトイレがある。


「ーだからさぁ…」


「!」


エレベーターの方へ歩いていくと雄太の声がした。


思った通り、エレベーターの方から声が。


…曲がっていいかな。


人に聞かれたくない話なのかな。


とりあえず、ドリンクバーの前で立ち止まる。


「…そんな。」


誰と話してるんだろ。


親?


友達?


「なんでだよ。

前もそーだったじゃん。

理由もなしで…。」


今にも切れそうなほど切ない声。


…雄太?


どうしたの?


「もっかい考え直してよ…

オレたち、なんで別れなきゃなんねーの?」


「!?」


考え直して…?


オレたち…?


別れ…?


…電話の相手は、元カノ?