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第24話

ドキッ?
この胸のチクチクは…いったい…何?


ー好き?


好きだから?


好きだから、雄太に好きな人がいるって知って、胸が痛いの?


やだよ。


そんなの、認めたくない。


好きになりたくない。


好きになっちゃいけない。


だって私には柊真がいる。


雄太を好きになったら…柊真との関係は…どうなるの?


それに、雄太には、好きな人がいて…。


もし仮に、私が雄太の事を好きになったとしたら…それは、失恋。


そんなの、嫌。


「おい、なにやってんの。」


え。


声のする方をゆっくり向く。


「あ。」


顔を見上げると、そこに居たのは雄太だった。


目元がまだ赤い。


「あ、いや…」


「盗み聞き?

いい趣味してんね。」


わ、怒ってらっしゃる…。


「…ごめんっ。

トイレ行こうとしたら、雄太が電話で話してて、なんか、深刻そうだったから…」


まぁ、トイレ行くって言うのも、雄太が気になったから見に行く口実なんだけどね…。


雄太の顔は怖いまんま。


「決して、悪気があったわけでは…っ!」


必死に弁解する。


「はぁ…。」


ため息。


呆れられた?


「あーもっ!」


雄太はそう言って頭をかいて、床にしゃがみ込んだ。


わ、怒ってる?


ごめんなさい。


「オレ、かっこ悪いじゃんね。」


「は?」


思いもよらぬ雄太の言葉に頭が追いつかない。


「え?」


かっこ悪い?


「なんで?」


私の何気ない質問に、雄太は私を見上げて睨んだ。


ひっ…。


「はぁ…。」


そしてまた俯いた。


「だってさ、あなたには“彼氏のことなんて忘れて”とか言ったくせに、オレは元カノを引きずってるわけだし…泣いたし。」


「…。」


私は口を開こうとして噤む。


なんて声をかけたらいいか、言葉を探し、選ぶ。


「泣くのはさ、悪いことじゃないと思うよ。」


私の言葉が意外だったのか、雄太は私を見上げた。


「泣くほど好きって、いいことじゃん。

ホントに好きってことじゃん。

全然かっこ悪くないよ。」


「あなた…。」


私は雄太の隣にしゃがむ。


「少なくとも、私はそう思ってるからさっ!

ほら、泣いていいよ?

なんなら胸かそうか!?」


私は両手を広げた。


「ふっ…遠慮しとく。」


雄太は静かに笑って上を向いた。


そして目を閉じる。


「あなた、カッコよすぎかよ。」


ボソッと放たれた雄太のその言葉は私には聞こえなかった。


「えっ?

何?」


「…なんでもねーよ。」


雄太の目からまた涙が零れる。


ドキッ。


…ん?