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第27話

「吹っ切れた」
それから1ヶ月は、何事もないように時間が過ぎた。


クリスマスプレゼント用に私が買ったマフラーは、少し遅れちゃったけど、一緒に帰った時に渡した。


年越しは柊真が遠くの親戚の家に家族で遊びに行ったから、初詣は一緒に行けなかったけど、冬休み、1回だけデートができた。


いつものようなショッピングモールでのデート。


相変わらず、手は繋いでくれないし、なんの進展もなし。


付き合って3ヶ月の記念日も無事にすぎた私たち。


だけど、少しギクシャクしてるのが、感じ取れるようになってきた。


前は…私の勘違いかな、とか、今日はたまたま、とか思ってたけど、今は…


どうやらそうではないみたい。


帰る回数が減った。


会話が減った。


LINEの返信が遅くなった。


最近、柊真とのあいだに距離を感じる。


私たち、このまま終わりなの?


ズキン、と胸が痛む一方で、その方がいいんじゃないのかって思う自分もいる。


雄太が。


雄太があんなこと言うから。





ある朝、私は早く家を出た。


多分、早く学校に行こうとしていた。


それは、もしかしたら…


雄太に会いたい、話したいという目的があったからかもしれない。


「おはよ。」


「はよっ。

珍しーな。

あなたが早いなんて。」


「えへへっ。

前みたいに、早く目が覚めちゃったから。」


なんて言うのは、半分ウソで。


本当は、5時に目覚まし時計をかけていた。


5時に起きる気満々だった。


ホントに起きれるとは思ってなかったんだけどね。


…。


会話が無くなる。


教室には2人きり。


しーんと静まり返っている。


でも、不思議と嫌じゃない。


嫌じゃない、けど話さなきゃもったいない。


私は必死に会話の種を探していた。


そのとき。


「あー…オレさっ。」


沈黙を破ったのは、雄太の一言だった。


「オレ…

元カノのこと、吹っ切れた、かもしんねぇ。」


「…へ。」


急な言葉に驚いて、思考停止状態。


「なんか、今はもう、ソイツのこと、なんも思わねぇなって…」


途切れ途切れに話す雄太。


元カノののことを吹っ切れた?


「だからもう、心配すんなよ?」


にっと笑う雄太に胸がキュンと鳴った。


「う、うんっ…」





ー元カノののこと、吹っ切れたー


私の心はその言葉だけで軽くなった。


私には、柊真がいるはずなのに。


それでも、少し、嬉しかった。