第19話

“彼女の影”
70
2017/12/08 06:56
夏祭りから1週間
私のあの日気付いてしまった
気持ちのせいで彼の事を
避け気味になってしまっていた

美)で、避けていると

貴)うん、

美)お前は恋愛経験ないのか

貴)...

美)ないのかよ!笑

貴)高校はあの人のせいで
まともに出来なかったし
社会人になっても家にしかいないから

美)そうかそうか
気の毒に

貴)あわれむな!笑

美)まぁでもこのままは
よくないわね
一緒に住んでる以上

貴)そうだよね、

美)言っちゃえば?

貴)え、マジで言ってる?

美)もちろん

貴)無理だよ!
断られたら気まずいじゃん

美)そうだけどね〜
まぁあなたに任せるけどさ
ちゃんとしなさいよ?

貴)うう、頑張るよ

美)なんかあったら
いつでも連絡してきなさいな

貴)ありがとう!

私達はいつものカフェで
別れ家に帰っていた

貴)はぁ、どうすればいいかな

これからの事を考えながら
ぼーっと遠くを見ていると
私の目に見覚えのある
人影が見えた

貴)諒くん、?

見間違えではなく
彼でその隣には女の子がいた

貴)彼女、か...

その様子を一目見て
彼女だと悟ってしまったのは
その2人がとても
仲が良さそうだったから

貴)ハハ、そりゃそうだよね、

私はただの同居人、
そういう目では見られてなかった

貴)早く帰ろ

そんな私の声は
周りの雑音と共に消えていった

プリ小説オーディオドラマ