カサッ
手紙を開くといつもより少し長めの文が書かれていた
『悪い。言い方を間違えたな
けど、ソイツだけじゃないはずなんだ
明日の朝、早く起きてリビングを覗いてみろ
そして、見たことを手紙に書いてくれ
そしたら、分かるはずだから 』
「……どうゆうこと?」
謝られることも分かる
指示されてることも分かる
けど、その意図がサッパリ分からなかった
ソイツだけじゃないはず?
分かるはずだから?
全然分からないんだけど…
「もしかして、この人未来が見えたりとか?……ははっ、そんなわけないよね」
でも、多分言うとおりに行動しないとこの人の意図が分からないんだよね
それならダメ元でのるしかないか
あたしは明日の朝に備えて早く寝ることにした
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次の日の朝 12月15日
いつもよりもかなり早くあたしは目を覚ました
少しの期待と疑問を抱きながら
あたしはゆっくりと下に降りた
この時間は両親は起きてる時間だ
リビングを覗いてみるとお父さんは新聞を読み
お母さんは朝ごはんを作っていた
「別にいつも変わらないんじゃ…」
そう呟いた時…
「日向の様子はどうだ?」
お父さんが口を開いた
編集部コメント
依頼人の悩みや不安に向き合うカウンセラーという立場の主人公が見せる慈愛にも似た優しい共感と、その裏にひそむほの暗い闇。いわゆる正義ではないものの、譲れない己の信念のために動く彼の姿は一本筋が通っていて、抗いがたい魅力がありました!