12月23日
あたしは3日ぶりに便箋を取り出した
「ふぅ…」
これで何もなかったら仕方がない
ストレートに、自分の正直な気持ちをそのまま…
あたしは文章を書き始めた
『 あたしは貴方に沢山助けられた
出来ることなら直接お礼がいいたい
そして、知りたい
どうして手紙を送ってくれたのか
あたしを助けてくれたのか
貴方が何者なのか
貴方は誰ですか? 』
「……なんか文脈がおかしいかな?」
けど、これが今のあたしのストレートで正直な気持ちだ
封筒に便箋を入れ、机の上におく
思えばこの行為もすっかり当たり前になっていた
それだけあの手紙の存在が大きかったということに改めて気づかされる
「お願い。届いて」
そう願ってからはあたしは眠りについた
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翌朝、12月24日 クリスマスイブ
目を覚ますと…
「あ!」
あの手紙と同じ封筒が机の上に置かれていた
編集部コメント
主人公は鈍感で口下手ではあるものの『コミュ障』というほどではないので、キャラの作り込みに関しては一考の余地があるものの、楽曲テーマ、オーディオドラマ前提、登場人物の数などの制約が多いコンテストにおいて、条件内できちんと可愛らしくまとまっているお話でした!<br />転校生、幼馴染、親友といった王道ポジションのキャラたちがストーリーの中でそれぞれの役割を果たし、ハッピーな読後感に仕上がっています。