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第14話

抑えられない感情
オウニside
あなた
あなたです…よろしく、お願いします…
ぎこちない挨拶をして、ペコリと頭を下げたあなた。

先程から、身体がプルプルと震えているので、俺は気が気じゃなかった。
ニビ
ニビ
おう!よろしくなっ!
あなた
…はい
ニビが明るく返事をするのだが、そのテンションでさえ、あなたは萎縮する。
ニビ
ニビ
とにかく…俺たちは仲間だからな!なんでも頼れよ?
あなた
あなたは顔を伏せて、俯いた。
キチャ
キチャ
ちょニビっ…そんな急になんて無理だろ…?
ニビ
ニビ
あ、そうか…。あなた!少しずつでいいから、頼ってくれな!
あなた
…コク
明らかに、無理矢理に笑って、小さく頷くあなた




それに、俺は手を伸ばしたい衝動に駆られる。



その笑顔を俺の両手で隠してやりたい。



そんな風に思ってすぐ、その行為がただの願望だと気づく。



俺にはそんなこと、できやしないのだ。



あなたには、『触れられない』。


それは、俺の自分勝手な勇気の無さが原因だ。





キチャ
キチャ
アタイ、食べ物持ってくる!
キチャがそういうと、俺の方に向かって走ってきた。
キチャ
キチャ
オウニ、一緒にいこっ
そう言って、後ろから俺の首に手を回す。
オウニ
オウニ
…ああ
なんだ、この感覚。



感覚というより、そう。



これが普通だ。






何も感じない。


キチャに抱きつかれても、何も感じない。

これが今までだ。




仲間に抱きつかれても、何とも思わない。

もちろん、嫌だからではない。

仲間と一緒にいるのは普通だし、キチャに小さい頃から抱きつかれ慣れたというのもある。






だが、こんなにも変わるものなのか?






キチャ
キチャ
オウニ?
オウニ
オウニ
っ…
俺はキチャの呼ぶ声で、我に返った。

そして、立ち上がって歩き出す。
オウニ
オウニ
……
俺は、早足で出口まで行く。
キチャ
キチャ
オ、オウニ?
今はついて来ないで欲しい。

そういう思いで、キチャをちらりと見やる。
キチャ
キチャ
どこ行くの?
心配そうに見つめるキチャ。

それに隠れて、あなたは見えなかった。




すると、ニビがすくりと立ち上がった。


こくり、と顔を下げて、口の形だけで「行け」という。



俺は逃げるように、基地を出た。





この抑えが効かなくなるような感情を、俺は知らない。