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第45話

四四
私は死ぬ。


この子を産み落として死ぬ。


我が子の顔を見ないまま、抱けないまま…










人間には白狐を産むための体力がないから。


人間の母体は生まれてくる子供の妖力によって力尽きてしまう…
なんだよそれ…
今まで人間との間で生まれて来た白狐の子で、母体が生存できたことはないと伺いました。
それにあんたは当主やから前例の奴らとは比べものにならん妖力があるんや…
あなた様が生き残れる可能性は…
あなた

そんな…

あなたちゃん、しっかり…
それなら…子供を堕ろすしかない。
あなた

銀!それだけはだめ…!

俺はお前がいないのは考えられない。
あなた

それでも堕ろすのだけは絶対にだめ…

お前死ぬんだぞ!?
あなた

子供のために死ねるのだったらいいよ…

俺はどうなるんだよ!
お前が死ぬなんて無理だ…
それにお前を犠牲にしてまで産んだ子供を愛せる自信がない
そんなに切迫詰まった銀を見るのは初めてだった。
あなた

銀…
私は人だからいつかは銀を残して死ぬの。
1つくらい私が生きていた証を残したい…

早すぎるんだよ…
あなた

私ね、銀との子供を産むのが夢だったの。

わかってる。


私だって銀と離れたくない。


もっと一緒にいたい。
あなた

だから、お願い…
産ませて…

それでも私はこの子を産みたい。









分かった…
銀様…
今日から子が生まれるまでなんとしてでも解決策を見つける…!
あなた

銀…
ありがとう…

2人とも絶対に死なせない。






そこから銀は毎晩遅くまで資料を読み漁り、クマができるまで必死だった…










それでも、私を救うための希望は予定日をすぎた今日も見つけることはできなかった。

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