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第3話

あいつと私
46
2017/12/04 12:02
◻︎◻︎日(日)

今日はあいつとのデートの日(勝手にデートって呼んでる笑)

昨日かほに教わったあれやこれやが飛んでしまわないようにぎゅっとカバンを握って家を出た。

昨日かほに教わったこと忘れないように唱える自分の声と心臓の音が行く道のBGM。

駅までは歩いて行った。シチュの確認するために笑
あなた

(あいつ、遅いなぁ....。)

私は早く着きすぎて駅で一人で待っていた。



そろそろ冬だ。

赤く染まった葉っぱが絨毯のように落ちている。
あなた

(なんか最近気温下がったなぁ。。)

そんなことを考えながら駅の噴水に腰かけた。

それでもあいつは来ない。
あなた

(どしたんだろ、、。)

心配になってメッセージを送る
あなた

『今どこら??』

ーカッチカッチー

駅の時計が音を立てる。

周りはたくさん人が歩いている

カップル、女子高生ぐらいの可愛い女の子たち、背の高い外人、ちっちゃい子連れの親子....。

たくさん人がいるはずなのに時計の秒針が頭に響く。



心がいやな音を立てた。





もう一度あいつにメッセージを送る。
あなた

『寒いから早く来てよー笑』

出来るだけナチュラルに.....


ちょっと冗談っぽく言ってみた。


あいつからの返信はない。

既読すらつかない。
あなた

(こんなのあり、、?)

まぁそもそもあいつはテキトーなやつ。

普段からぼけーっとしてるし人の話は聞かないし。



楽しみにしてたの私だけだよなって改めて感じた。

そりゃそーだ。私が勝手に片思いしてるだけだから

あいつが私と2人で遊ぶのにいちいちときというしてるわけがない。

聞いたことはないけどきっと彼女の1人や2人いるはずだ。
あなた

(誰かさんのせいで私には彼氏出来たこと、ないけどね.....。)

あなた

はぁ

さっきまでウッキウキだった自分を殴ってやりたい気持ちになった。







































結局あいつはこの日は来なかった。

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