昨日のシャルとの事なんて忘れてた俺はいつも通り登校した。
…なんだか叶華の今日の笑顔は引きつってるような気がした。
そうしてテストは始まりすぐ終わった。
解答欄は全て埋められたが、
なんだか頭のなかが叶華の事でいっぱいだ。
なんであんな笑顔だったのだろうか。
なんであんな隠したのだろうか。
こんなときにシャルのあの一言を思い出したくなかった。
お前の勘ってなんだよ、。
何が起こるんだよ、。
俺は無意識に叶華の頭を撫でてしまっていた。
………いつもはこういう時にシャルが一言キツい言葉を言ってくるのだが、今日はシャルを見かけない。
何故だろうか、。
俺はことの時。
何故もっと粘らなかったのだろうか。
何故もっと話さなかったのだらうか。
何故……変化に気づけなかったのだろうか。
編集部コメント
依頼人の悩みや不安に向き合うカウンセラーという立場の主人公が見せる慈愛にも似た優しい共感と、その裏にひそむほの暗い闇。いわゆる正義ではないものの、譲れない己の信念のために動く彼の姿は一本筋が通っていて、抗いがたい魅力がありました!