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第1話

Prolog 0
896
2017/12/03 10:51
あなた「あ…傘忘れた」


オフィスから出ると見渡せば土砂降り





生憎私にはこんな時迎えに来てくれる心優しい彼氏が

いる訳じゃないから


人の温もりを感じられる状況なんて程遠い






少しコンビニまで遠いけど走らなきゃ…




お気に入りのヒールには申し訳ないけれど


ほんの少しだけ我慢





あなた「あー…随分濡れちゃったなぁ」




コンビニに着く頃にはもう傘なんて


必要無いんじゃないかって位


折角クリーニングに出したスーツはびしょびしょ


髪もメイクもぐちゃぐちゃ






あなた「こんなんじゃ拾ってくれる人なんて


いる訳ないよね…寧ろ居たらよっぽどの物好きよ」




独り言を呟きながらレジにお目当ての品と


少し身体が冷えたからホットコーヒーを持って並ぶ




明日会議なのに風邪ひいたらやばいな…



?『ねぇ そこのお姉さん』




?『お姉さん お姉さんってば』










?『うち寄って行かない?』

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