第18話

違う
18,567
2018/01/11 15:09
(コンコン)
あなた

テテ ッ…あ、ご、ご主人様…?

中から声はするが、あなたに対しての反応が無い。
(聞こえてないのかな…?)
ゆっくりと扉を開けてみる。


すると、テテは大量の資料を読んでいた。
あなた

あの…ちょっと、話いい…かな?

テテ
なんだよ。ジミンと付き合った報告か?
テテはとても不機嫌で、目を合わせようともしない。
あなた

どうしてそうなるの ッ?
それより、目…合わせて…?

テテ
無理。こっちだって忙しいんだよ。婚約者選んでるんだからさっさと出て行けよ。
その言葉に、あなたは耳を疑った。
あなた

婚約…者…?

テテの持つ資料を見てみる。


それには、大金持ちのお嬢様達のプロフィールがずらりと並んでいた。
あなた

嘘…だよ…ね?

テテ
嘘じゃねぇよ。てか、今更何しに来たんだよ。邪魔。
あなたの目から、涙が零れ落ちる。


それでもテテは、目を合わせない。
あなた

私は…私は、テテのことが…

テテ
俺、お前のこと性欲処理器としてしか見たことないんだけど。






その言葉ですべてが崩れた。
あなたが見た映像の中のテテは、もう居ない。
目の前にいるのは、ただの悪魔。
愛してると言ってくれた、あの悪魔じゃない。





あなたは、何も持たずに家を飛び出した。
泣きながら、ひたすら遠くへ走り続けた。
(もう忘れよう…新しくまた、一から始めよう。)
そう誓った。

プリ小説オーディオドラマ