眠っているあなたの周りで、地域の人たちが話し合っていた。
そのままあなたは、奴隷区へと連れて行かれた。
目が覚めると、そこは懐かしい場所。
状況が把握出来ず、キョロキョロと辺りを見渡す。
施設の人に話を聞くと、あなたは土管の中で眠っている所を町の人に見つけられ、ここへ連れてこられたらしい。
それでももうあなたは構わなかった。
ここならご飯も食べられるし、雨風も凌ぐことが出来る。
ただ一つ不安なのは、次にあなたを購入する人がどんな人か_ということ。
今日も下級クラスでは淫らな行為の味見が行われている。
無意識に声を漏らしていたことに気がつき、はっと口を押さえる。
(もう忘れるって決めたのに…)
ああいった行為を見ていると、嫌でも思い出してしまった。
部屋の片隅で、あなたは静かに涙を流していた。
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ジョングクは、インターネットであなたの行方を探していると、あるサイトを見つけた。
それは、奴隷区のサイト。
そこには、売られている奴隷達の顔写真が貼られている。
その中に、あなたの姿があった。
(プルプル)
テテは素早く電話を切り、あなたの元へ向かった。
切れた電話に向かって、ジョングクは微笑んだ。
編集部コメント
引きこもりのおじさんと真面目な女子高生という組み合わせがユニーク。コンテストテーマである「タイムカプセル」が、世代の違う二人をつなぎ、物語を進めるアイテムとして存在感を発揮しています。<br />登場人物が自分の過去と向き合い、未来に向かって成長していく過程が丁寧な構成で描かれていました。