入場して整列。
龍樹はクジ運がなくて一番w
パンッ!
私も応援席の2人に負けじと応援した。
その応援のかいあってか、龍樹は二位だった。
そしてぼーっと他の人のレースを見ていると、とうとう私の番になってしまった。
パンッ!
始まっちゃった…
そう思いながら走っていると、応援の声が聞こえた。
いや、菜穂の声はそこまで重要ではない。
(ヒドくないw by菜穂)
それよりも…
水無月の声。
好きな人の声って、どうしてこんなに力が湧くのかな。
その応援を力に変えて、私は一心に走った。
ゴールで見えたのは、ゴールテープ。
まさかの一位ゴールイン。
超嬉しい!!
意気揚々と応援席に帰る。
さりげなく菜穂が席を外してくれた…
と思ったら、
龍樹のところにいましたw
まぁ、いっか。
ここにも恋に鈍感な男子一名。
これならバレないな。
私は思いを隠したまま、笑顔でそう言った。
編集部コメント
依頼人の悩みや不安に向き合うカウンセラーという立場の主人公が見せる慈愛にも似た優しい共感と、その裏にひそむほの暗い闇。いわゆる正義ではないものの、譲れない己の信念のために動く彼の姿は一本筋が通っていて、抗いがたい魅力がありました!