第45話

卒業式。
320
2018/04/03 08:15
あれから日々はあっという間に過ぎ、今日はもう卒業式だ。
あなた

あー、もう先輩卒業なんだー。

和也
そうだよ。
龍樹
あっというまに受験生かぁ…
菜穂
そんなことより、あなた、和也、在校生合唱の指揮と伴奏練習しなくていいの?
私と和也
大丈夫。
そうなのだ。私が伴奏、和也が指揮。

見事2人そろってオーディション合格。
龍樹
ハモったなw
私と和也
あ。
龍樹
またw
和也
並んでー。
時計を見ると、もう在校生入場の時間だった。
________________卒業式スタート。

先輩方が卒業証書を受け取り、いよいよ在校生合唱。
先生
在校生合唱。きみとともに。指揮、水無月和也君。伴奏、霜月あなたさんです。
ちなみに先輩方には誰が指揮なのか、伴奏なのかは当日、このタイミングでわかる。(後輩達がバラしてたら話は別だよ)

私と和也
はいっ!
和也がお辞儀をするのに合わせて礼をする。

ふわっと和也が手を挙げた。

そして私を見る。

私はスッとピアノに手を置き、小さくうなずいた。

和也が手を振る。それに合わせて前奏を弾き始める。

ピアノの調べに合わせてみんなが歌い出す。


________________そして…

在校生合唱が終わり、会場は拍手に包まれた。

次は、卒業生合唱だ。
先生
卒業生合唱。ふるさと、旅立ちの日に。指揮、坂井星矢君。伴奏、佐久間星羅さんです。
あなた

えっ。マジで。(小声)

もちろん私達もどの先輩が指揮、伴奏なのかはわからない。

私は呼ばれた二人の組み合わせに驚いた。


指揮台に登った星矢先輩、ピアノの前に立った星羅先輩はとても堂々として見えた。




_________________________________________
先生
卒業生、退場。
パチパチパチパチ👏

たくさんの拍手に見送られ、先輩方が退場する。




ついに、先輩方は卒業してしまったのだ。

その現実が私に重くのしかかってきた。

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