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第8話

強がりと弟を守る為に服従
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2018/01/03 03:40
カオル
宗助様…息子さんと龍と例の子を連れて来ました…
八乙女 宗助
入れ…
そうして僕は中に入った…すると楽や龍そして血を吸われた吸血鬼のカオルよりも段違いな圧倒的な威圧感を持った男が玉座に座っていた…こいつには敵わない、逆らったら無駄だと思っているのにやはり陸の事が心配で最初は逆らおうとも思った…だけど話してみて、力を自分に使われて、見せられて、僕は結局陸の事を危険に合わせない為に僕は変わって行くことになる…
八乙女 宗助
ほうっ…カオル中々良さそうな奴を連れて来たじゃないか…褒めてやる…お前が好きそうな顔のいいやつをたくさん連れてこさせている…好きにするといい…
カオル
あら、宗助様ありがとございます…これからもよろしくお願いしますね、宗助様!
龍之介
龍之介
相変わらずだね…カオルさんは…ははっ…
八乙女 楽
八乙女 楽
おい、親父…、こいつどうする気だ…?天の事…龍みたいにまた、こいつも吸血鬼にさせる気か…?
七瀬天
七瀬天
だから言ってるだろ、僕は病気の弟陸を1人にするわけには行かないんだ…!今すぐ帰して!
龍之介
龍之介
駄目だよ天…逆らっちゃ…それによくこんな堂々と宗助様の前で強く言えるな…僕なんて、びくびくすることしか出来なかったのに…
八乙女 楽
八乙女 楽
天…抑えろ…
七瀬天
七瀬天
無理だよ…だって陸が…!
八乙女 宗助
ほうっ…お前本当に弟が大切なようだな…それなら俺がお前の弟の病気を治してやろうか…?それとも…逆らうようなら…弟を吸い殺してやってもいいぞ…吸血鬼にしてやれば病気も治るし、永遠の時をお前とその弟も過ごせるぞ…?しかしどちらにせよ…その弟陸の事は…こちらで預からせて貰う…お前がその気になったら、吸血鬼にしてやってもいい…所でお前…歌は好きか…?
七瀬天
七瀬天
はあっ…?何で…そんな事聞かれなきゃ行けないのさ…?!
龍之介
龍之介
もしかして…宗助様何か考えていますか…?俺にも歌は好きかって聞いて来ましたし…歌わされましたし…
八乙女 楽
八乙女 楽
おい、龍それは初耳だぞ…何で言わなかった…?!
龍之介
龍之介
ごめん、ごめんたいした意味ないのかなって思ってさ…僕歌は好きだし…あまり上手な方じゃないけど…
八乙女 楽
八乙女 楽
そういや、最近俺も歌とダンス親父にレッスン入れられまくって教育係りに教えられる事多かったな…龍来る前にひと段落したけどよ…親父お前何考えてんだ…?それにしてもまた人質取ろうとするとはお前相変わらず最低なやつだよな…!
八乙女 宗助
どうとでも言え…カオルお前にも言ってなかったがこいつの血特別だったのだろう?もしかしたら伝説になっている、100年に一度数人現れる特別な血を持つ人間…その者達を吸血鬼にさせると…その力で何でも意のままに操れ、そして何でも思い通りになると言われている存在かも知れない…まあそれはたまたまとして…本題だ…最近他の2大大陸でアイドルとか言うやつが流行っている、らしい…そしてそのお陰で人間達やそして吸血鬼達にも娯楽が増え…だがそのせいで…我が大陸から他の2つの大陸へ移り住むやつがいる…あろう事か志願した人間を連れ去ってな…だから我が大陸でもアイドルと言うやつをやろうと思ってな…お前らの歌を聞いたやつは逃げる気がなくなるように魔力で操作してな…もちろん歌自体を好きになるやつもいるだろう…だが歌を聞けば皆お前達の歌にお前達に酔いしれる事になる…魔力でな…まあそれはそうと、天お前の血を飲ませろ…
七瀬天
七瀬天
はっ…本当さっきから意味分かんないんだけど…僕は陸の所に帰りたいって言ってるだろ!
八乙女 宗助
無駄だ…さあ来い…
七瀬天
七瀬天
嘘…う、動かない…体が勝手に動いて…離せよ…!くっ…ごめん、ごめん…陸…兄ちゃん陸の所に帰れそうにない…それに陸を危険な目に合わせちゃう…ごめん…ごめん…陸…僕死にたくないよ…
八乙女 宗助
ふっ…先ほどと態度が違うな…逆らおうと思うな…逆らわなければカオルに任せて監視させて貰うだけにする…吸血はしないし、お前が逆らわない限り弟は丁重に扱おう…ここは冷酷大陸と呼ばれてはいるが…医療技術などは進んでいる…人間達でテストもしている…お前の弟はどうやら喘息のようだな…薬で喘息が改善してほとんど起きなくなった人間もいるぞ…お前…歌が好きなようだな…弟に歌ってやっていたようだな…そして今の弟の姿はこれか…
カオル
カオル分かったな…この弟を連れてこい…
七瀬天
七瀬天
何で…陸…ごめん…言うことを聞きます…だから…絶対に陸には、手を出さないで…!
八乙女 宗助
ふっ…いいだろう…こいつの血をこれから吸う…カオル吸い終わったら楽と龍と一緒に部屋へ運べ…そして…前説明した通りに選ばせろ…それから弟を連れてこい!
カオル
分かりました…宗助様…
八乙女 宗助
それでは吸うぞ…んつ…んっ…んっ…こ、これは…やはり…思った通りだな…これで…他の大陸のやつらに好き勝手にはさせない!はははっははっ…んっ…んっ…本当に力が湧いて来るぞ…んっ…んっ…
七瀬天
七瀬天
うっ…痛い……(全然カオルって吸血鬼と吸う量が違う……目眩が……)陸、陸……(強がっていたけどやっぱりこいつの力は強すぎる……威圧感に何度折れそうになって耐えて強がっていた事か…今更震えて怖い…だけど陸を守らなきゃ…自分を殺して…言うことを聞いてそのうち楽や龍とあいつを倒すしかない…)ごめん…陸…
そうして僕の意識は途絶えた…そして…目が覚めると…目の前に楽と龍が申し訳なそうな、心配している顔で僕の事を覗いていた…一方その頃陰で冷酷大陸の王宗助と楽、龍、そして天の事、弟の事を陰で密に聞き、動こうとしていた者達がいた…そして弟の陸はいつまでも帰って来ない兄の天に…

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