数学と呼ばれる知識
はじめは足し算なんて 単純だっただろう…
国語と呼ばれる知識
出会いは母の傍(かたわら)読んでもらった 絵本だったろう…
情報化する日常(ひび) 霞んで消えていくアナログ
わかりあおうと伸ばしあったあの言葉の 意味さえ
今じゃすれ違うばかり どこに忘れてきたんだ…?
感じてきた想いに 従順だった僕よ
わかりあおうと懸命に もがいた心よ
今もまだどこかで 息をしていますか…
はじまりはいつも 考えることじゃなくて
心のままに 動いたときから…
数学と呼ばれる知恵よ
はじまりは1+1 解ける楽しさ 大好きだったね…
国語と呼ばれる知恵よ
はじまりはあの物語 泣くも笑うも心は自由になれたね…
すべてのはじまりはそう いつだって素直になれたとき
偽らないで 目をそらさないで どこかで待ってる
君が あの頃を 呼んでくれるのを…
編集部コメント
依頼人の悩みや不安に向き合うカウンセラーという立場の主人公が見せる慈愛にも似た優しい共感と、その裏にひそむほの暗い闇。いわゆる正義ではないものの、譲れない己の信念のために動く彼の姿は一本筋が通っていて、抗いがたい魅力がありました!