第23話

【詩】親子
18
2017/12/19 14:44
優しくするなら
悪いことをしたときは うんと叱ってやれ
適当に受け流すことも優しさと錯覚するから 
優しくするのは誰にでもできる  怒るのも誰にでもできる
だけど 愛をもって叱ってやれるのは きっと親だと思うから。

きつく叱るのなら
そのあと うんと強く抱きしめてやれ
怒るのはあなたが好きだからだと 
あなたのことがこの声を張り上げて 声が枯れてしまうことになっても
構わないほどだからだと 声も言葉もありったけ使って伝えてやろう
愛しいあなたを叱るときいつも 胸が張り裂けそうなの堪えてるんだよ

あなたが どれほど自分に自信がなくなろうと
私は 世界中の人に胸を張れます、「あなたは一番愛しいです」
あなたが どれほど私を嫌いになってしまおうと
私は あなたを嫌ったりはしません、「あなたがずっと大切です」

うっとおしいといわれようと 見捨てられようと
たとえ…せいいっぱいの愛情をめいっぱいの憎しみで返されても。

どうでもいい人の為に 声を張り上げるような真似はしません。
愛情の持てない人に 嘘でも抱きしめることはできません。
どうなろうと関係ないと、ほんとうに思っているのなら

適当な、曖昧な、いいかげんな態度で優しさに偽造してみせます。

どうなろうと関係ないと、思っているのなら



もうとっくに あなたに 真剣な目など向けてはいません。










あなたを叱って、あなたが涙を流すたび、
私は自分を嫌いになってしまうけど。
自分を嫌いになってしまっても、あなたにうんと叱って、

そしてうんと強く、






………抱きしめたいのです、この腕で。

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