第43話

【詩】ふるさと
16
2017/12/29 13:31
もう飽きたかもって  僕の心は離れたんだ。

あんなに好きだった歌が  もう何も響かなくて

新しい世界が見たいって  都会にあこがれた少年のようにさ

僕は君の歌に  背を向けたよ。


そしたら案外さ、

他にだってさ楽しい歌はあふれてたよ 優しい歌も、共感できる言葉も

繰り返し聞いちゃうほど夢中になったものだってあったんだ。


でも、悲しくて本当につらいとき  誰にも弱音を吐けないとき

君の歌だけが 優しく溶け込んだよ



どんなに君以上に素晴らしい歌があったって
どんなに繰り返し聞いて「飽きたかも」って離れたって
心が枯れたときに  また帰ってくるよ
君の歌だけが  きっと帰る場所
そしてまた元気になったら明日へいこう



何度離れたって、何度でもまた戻ってくるよ。




        それはきっと、僕のふるさと































何度も巡る終着点、何度も辿る出発点。








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