君の声が 今日も僕を呼ぶ
嫌われてばかりの 僕を呼ぶ
おもしろくもない 僕を呼ぶ
一緒にいたって得しない それなのに 僕を呼ぶ
信じてしまうことの こわさ
知ってるからわざと 遠ざける僕を 呼び戻す
ふさぎこまないで…とか
独りにならないで…とか
笑えだとか 泣いてだとかも云わないよ
ただ うまく話せないときはその倍声をかけてくれた
ただ 泣きたいときは何も変わらず振る舞ってくれた
泣いてもいいよ 笑ってもいいよ
ただ 間違ったことは全力でとめてくれた
ただ 迷った背中はあたたく押してくれた
進んでもいいよ 立ち止まってもいいよ
上手な 言い回しより
へたくそな その笑顔で 何度も呼んでほしい
これからも この先もずっと…
上手な 言い回しより
とびきりの笑顔でほら… 今日も楽しそうに呼んでよ
ただ 名前を呼んでくれる
それだけで ここにいてもいいんだと 想えるんだよ…ありがとう
編集部コメント
主人公は鈍感で口下手ではあるものの『コミュ障』というほどではないので、キャラの作り込みに関しては一考の余地があるものの、楽曲テーマ、オーディオドラマ前提、登場人物の数などの制約が多いコンテストにおいて、条件内できちんと可愛らしくまとまっているお話でした!<br />転校生、幼馴染、親友といった王道ポジションのキャラたちがストーリーの中でそれぞれの役割を果たし、ハッピーな読後感に仕上がっています。