第79話

【詩】消失
22
2018/01/13 06:06
嬉しい   楽しい  悲しいな…     
嫌だな   恥しいや   怖いな…

世界は今日もいろんな感情を    かき回してて



そんな平凡な日々さ    至って平和でさ    
命削る戦場より何倍も素敵なここに僕ら、生きてるんだね

なのに…        それなのに…   

満たされないこの心の隙間はなに?
どんなしあわせにも   きっと埋めらんないんだろう…    
切り抜かれた傷跡さ




愛された記憶などないけど

愛した記憶もないけど

愛されたいと願い   泣き出せなかった記憶なら


ずっとーーー…あるんだ。



意味もなく   無駄に   消えてしまいたいと思う。
きっと誰よりも   抱えた悲しみなんて   小さいだろう



それでも   思うんだ
どうしようもなく、傷つけてしまいそうだ…。   



教えてよ   生きる意味ってなんなんだ?  
       愛と断ち切られた僕に…    孤独な僕に…   
       そんな理由は存在してますか?

教えてよ   意味を悟ったところでなにが変わるんだ?
       もともと光の射さない毎日だ 真っ暗闇じゃないけど
       決して太陽とは出会えぬ日陰で
       雨雲の残した水たまり覗いてはずっと涙音立てている

―――…ねぇ…。

教えてよ   問い続けても帰ってくるはずもない君(こえ)を          待ち続ける僕はいずれ   



       ……誰も忘れちゃうってこと。




君がいない      君がいなくなった、そのときに    
時計はすでに流れを止めたんだ

動いたのは時間じゃなく、行き交う人の流れと無情な季節だけなんだ

…だけ、なんだ。




消えてった君の背を追って   白い窓枠飛び越えて    

その手に触れてみたいな…。  


触れてみたいな…。。







きっと僕のそんな、思いつきで空に向かってみたって

真っ赤な視界のあとで     見えるのは   




平然とその先も廻り続ける未来


















































どうしようもなく、消してしまいたい自分。
どんなものであれ捨ててしまうようなことがいけないことくらいわかってはいるんだけどね…。


意味を見いだせないとそんなただひとつの生命さえ
つまらなく見えてしまうらしい。







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