ホンモノの愛情なんて知らないんだ
どんな言葉をもらっても
この心にはまる前に泡のように溶けていく
なんでここに届かないの
あと少しなのに 目の前でいつも消えていくよ
あと何度見送ればいいの
このピースはいつになれば埋まるのかな
わかんない わかんないよ
だれだけ大切だって言ってくれても
どれだけ好きだって言ってくれても
なんで透明になっちゃうの
なんでこんなに哀しいの
ひとりの時が長すぎたから
いつかさよならされるのはもっと辛すぎるから
君に言われるくらいならぼくから手を振るんだ
平気だよ 元気だよ
優しい君の未来に影は落としたくないから
大丈夫だよ 幸せだよ
君は早くぼくを忘れてどうかその先で笑っていてよ
…これがぼくにできる君への精いっぱいの恩返しのつもりなんだ
ごめんね。
編集部コメント
依頼人の悩みや不安に向き合うカウンセラーという立場の主人公が見せる慈愛にも似た優しい共感と、その裏にひそむほの暗い闇。いわゆる正義ではないものの、譲れない己の信念のために動く彼の姿は一本筋が通っていて、抗いがたい魅力がありました!