赤「...俺が連れて帰るよ」
俺がそう言うと、一瞬みんな驚いた顔をしたが、すぐに安心した表情を浮かべ、
「「「「よろしく!」」」」
と言った
チラッと周りを見ると、中村が、"頼んだ"と口パクで伝えてきた
"任せてよ"
俺は心の中でそうつぶやいた
俺の家は飲み屋からそう遠くなく、歩いて行ける距離だった
あなたを背中に乗せ、酒のせいで少しフラついている
大学に行くと同時に買ってもらったマンションの1室がある5階までエレベーターで上る
部屋に入るとすぐに寝室に行き、あなたをベッドに寝かす
一定のリズムで寝息を立てている
"無防備"
この言葉が俺の脳裏に浮かぶ
業「...疲れてんのかな...」
その後すぐにシャワーを浴び、リビングのソファーで眠りに落ちた
編集部コメント
引きこもりのおじさんと真面目な女子高生という組み合わせがユニーク。コンテストテーマである「タイムカプセル」が、世代の違う二人をつなぎ、物語を進めるアイテムとして存在感を発揮しています。<br />登場人物が自分の過去と向き合い、未来に向かって成長していく過程が丁寧な構成で描かれていました。