第13話

じゅうに
渚said




皆疑問に思ってるよね




僕が




バイオリン苦手な理由




皆にだけ話すね




あれは僕が小学3年生位だったかな




僕がいつものように学校に行って




いつものように友達と喋って




いつものように授業を受けて




いつものように家に帰った




でも
















いつも「おかえり」って




言ってくれるお母さん




僕の大好きなお母さんが居なかった




お父さんによると




お母さんは前から病気だったらしく




その病気が悪化したから




入院したらしい




僕は急いでお母さんが入院している病院に行った




お母さんを見つけて何度も話しかけた




けどお母さんが喋る事はなかった




それから僕は学校が終わると




毎日のように病院に行った




その日何があったかとか




好きな人が出来たよ!とか




くだらない事をいっぱい、いっぱい話した




ある日




僕がいつものようにお母さんに話し掛けてると




お母さんが目を覚ました




そしてお母さんの目から涙が流れ




僕の手を握り




「いつもありがとう」




と笑顔で呟いて静かに目を閉じた




そこからはあんまり覚えてない




ただただ機械音とお父さんの泣き声が




部屋に響くだけだった




これが何で




バイオリンが苦手になった理由かと言うとね




お母さんは前からバイオリンを弾いていて




バイオリンを弾くとあの日の事を思い出して




泣いちゃうんだ




だから僕はバイオリンが苦手なの




わかったかな?




泣いてるとこなんてファンの皆に見せたくない




だから今悩んでる




バイオリンを弾いて




今言ったことを全部話すか




弾かずに




隠し通すか