第2話

ゲーセンなう
1,441
2017/12/10 11:38
虎愛が掃除に当たって、帰りは一人だった。
いつものように駅に行き、電車に乗る。
ダチと約束はしてねぇ。でも暇つぶしに、何かで遊びたかった。
いつも降りるふたつ前で降り、虎愛とよく行くゲーセンに向かった。
牙河羅
牙河羅
うわ、女が多い
この近くに女子高があるのは知ってたが、なぜか今日は多い。普通のからやばそうなのまでいる。
オレはそいつらを避けながら、奥へ向かった。
牙河羅
牙河羅
やっぱゾンビシューターだわ
2、3台ある中の、真ん中のやつに入った。
バッグは後ろの台に置き、カネを入れる。銃を持って、ゲームを始めた。
大きな画面の中央に、『Time’s up.』と映され、手の銃を置いた。
牙河羅
牙河羅
新記録には、届かずか…
バッグを持ち、外へ出て伸びをする。
向こうから女たちの黄色い声が聞こえて、思わず耳を塞いだ。女らは、プリクラ撮って騒いでた。
かわいー!これも付けよ!
あたし隠れてる…
うちのとこ耳つけといて〜
距離があるのに、なんで女の声はよく通るんだか。目障り。耳が痛い。
オレは女が嫌いだ。つか、昔から苦手だ。
人によって色変えやがる。隠すことしかできねぇ雑魚ども。
一度舌打ちした後、早足でその場を離れた。
牙河羅
牙河羅
目でっかくして、耳つけて…所詮ブスは変わんねえっつーの
自分にしか聞こえない声で言い、オレはゲーセンを出た。
前線を通過した時は、こんな気持ちなんだろうか。一歩進んだだけで、全く暑さがちげぇ。
牙河羅
牙河羅
七月も暑いなぁ、おい…
真っ青な空を見あげるも、眩しすぎて手をかざす。その自分の手さえ、透けてしまいそうだった。
牙河羅
牙河羅
あー…海行っか
涼しい風に当たるため、家とは反対方向の道へ進んだ。

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