第17話

水曜日のクマさん
2,132
2017/12/30 04:46
すると、シルクは
勢いよくシンバルをならした。
あなた

シルク
ほらな、起きねー 笑笑
そう言うとシルクはもう一度、
シンバルをならした。
ンダホ
ん〜
うるさい…
あなた

可愛い…

シルクにバレないくらいの声量で言った。
不意に出たこの言葉に思わず私は、
口元をおさえる。
そんなことも気にせず、シルクはもう1度
シンバルをならした。
ンダホ
ん〜
分かった、分かった〜
起きるから〜
そういうと、
ンダホはムクッと起き上がった。
シルク
明日、アスレしに行くから、はじめと会議だ〜。
ンダホ
う〜ん
分かったよ〜
“プルルルルル”
ンダホのスマホに電話がかかってきた。
ンダホ
ん?
ンダホ
少し待ってぇ
シルク
おう
ンダホが、スマホで話を始めた。
私も“生きてた頃”は、
夜遅くまで長電話して、よくお母さんに
怒られたっけ。
大抵の相手は、優雨。
履歴は、優雨で埋め尽くされてた。
そういえば優雨は、私のLINEアカウント、
消しちゃったのかな…?
そんなの当たり前だよね。
分かっている…。
でもやっぱ、悲しいな。
優雨は、スマホから私の名前が消えても、
私のこと忘れないでいてくれるかな。
ンダホ
はぁい、バイバーイ
シルク
なんだって?
ンダホ
マサイから。
もっきゅんが風引いたって。
_マサイ?
_もっきゅん?

きっと彼らの友達だろう。
シルク
マジか。
心配だな…
ンダホ
そうだね…
そう言うと、シルクは立ち上がり部屋の
ドアを開けた。
シルク
はじめ〜
ダホ起きたよ〜
はじめ
はーーーーーーい
するとシルクとンダホは部屋から出て行ってしまった。
すぐ近くにあった、大きなクマさん。
はじめは、
はじめ
“所沢”
って呼んでた。
その所沢に寄りかかった。
すると急にとろりとした睡魔に襲われ、
耐えられなくなり、寝てしまった。

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