ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー
大きな会場で、私はウロウロしていた。
“探索する”とはいったものの、特にすることはなく…
会場では、慌ただしくたくさんの人が動いていた。
それにしても、このスタッフさんの多さ。
とりあえず、会場から出るか〜
私は、会場をでてホワイエのような場所へ
来た。
会場とは打って変わって、静かなホワイエ。
静かなホワイエに、大きな声が響いた。
元気な、男性4人組がこちらに向かってくる。
左から、
メガネの人
坊主だけど、カッコいい人
赤髪の人
つり目の人
いかにも、やんちゃしてそうな4人。
私は、そんな4人に目もくれず、
近くの椅子に座った。
すると_
そんな声が聞こえた。
その声に、瞬間的に反応した私は、バッと
その人たちの方を見た。
もしや、あの人たちも私のことが見えるの…?!
すると、カッコいい人が近づいて来た。
思い切って話してみると…
カッコいい人は、目を丸くする。
すかさず、赤髪の人がつっこむ。
私を見える人なら信じて欲しかった。
信じて欲しかったから…。
カッコいい顔を少し曇らせて、言う男性。
私は4人の前に立ち、ペコッとお辞儀をした。
それから私は、
事故にあったこと
はじめと出会ったこと
シルクやンダホと会ったこと
そして今は、はじめ家に住まわせてもらってること
今までのことを全て話した。
告白されたこととかは、流石に言わなかったけど…
きっと、大きな騒動になるだろうって思ったから。
そらちぃが、ピースサインをする。
私は、4人に向けて手を振った。
開演まで、後30分。
編集部コメント
引きこもりのおじさんと真面目な女子高生という組み合わせがユニーク。コンテストテーマである「タイムカプセル」が、世代の違う二人をつなぎ、物語を進めるアイテムとして存在感を発揮しています。<br />登場人物が自分の過去と向き合い、未来に向かって成長していく過程が丁寧な構成で描かれていました。