みんなはツリメに向けて、首をかしげる。
なぜかツリメはぶんぶんと手を振って抵抗。
そらちぃはツリメにグイグイ迫っていく。
顔が真っ赤になったツリメは必死そうにそう言った。
そう言って少し乱雑に渡されたエイジのスマホを覗くと、この前のイベントの集合写真らしきものだった。
言われた通りに見てみるとニコニコ笑顔の女性が。
ツリメの顔がパァっと明るくなる。
少し嫌そうな顔をする、エイジ。
少し嫌味っぽくなっニコニコするリクヲ。
ぷーっと頬を膨らませる、そらちぃ。
それが少し可愛くて、笑ってしまう。
ついさっきまで、あんなにクールだったエイジが急に動きを止めた。
そらちぃが、エイジを急かす。
私も、内心ワクワクしてる。
すっかり真っ赤に頬が染まったエイジ。
察したように、スマホを私の手に送るそらちぃ。
画面の中には、目がクリクリで色白の綺麗な髪色の女の子がいた。
クールなエイジは、どこへ行ったのか…
編集部コメント
依頼人の悩みや不安に向き合うカウンセラーという立場の主人公が見せる慈愛にも似た優しい共感と、その裏にひそむほの暗い闇。いわゆる正義ではないものの、譲れない己の信念のために動く彼の姿は一本筋が通っていて、抗いがたい魅力がありました!