じんたん目線
俺はテレビの前に屈んで
ゲーム機のセットをしていた。
久しぶりに一緒に遊べる時間が出来たんだし
沢山遊ぼう。
俺は言われた通りに
やりたいゲームのカセットを入れた。
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めっちゃ楽しい。
テオくんも楽しそうにしていた。
ギシッ
テオくんが俺の方に寄ってきた。
顔が近い。
テオくんの吐息が俺の耳にかかった。
ゲーム機の充電が切れていた。
いいとこだったのに…。
今日はとことん運が悪いようだ。
サブちゃんでも撮るか。
カメラを部屋から持ってこようと思い
ソファーから立ち上がった。
ソファーに座っているテオくんの方へ
振り向いた。
…と、そのとき
テオくんの顔が
俺の顔の近くに来ていた。
スローモーションみたいに
ゆっくりと
時間が流れていくように感じた。
テオくんの手が俺の後頭部へと回った。
なんだかこのシチュエーション、
どこかで見たような気がする…。
たしか………
コツン…
テオくんのおでこが俺のおでこにあたった。
たしかにそう言われてみれば
頭がふわふわして
ぼーっとしてて
身体の中が熱い。
まだ寝るのには早いと思うが
明日体調が悪くなって遊べなくなったら嫌だし…
素直に寝ることにした。
寝れば治るだろう。
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布団に潜って
寝ようとしていた。
なのに
息は荒くなってくるし
身体の中が熱いし…
薬を取ってこようと思い
俺は体を起こした。
布団を取って、立ち上がろうとした。
…が、、
見てみると…
編集部コメント
依頼人の悩みや不安に向き合うカウンセラーという立場の主人公が見せる慈愛にも似た優しい共感と、その裏にひそむほの暗い闇。いわゆる正義ではないものの、譲れない己の信念のために動く彼の姿は一本筋が通っていて、抗いがたい魅力がありました!