私にはずっと前から…中3の夏から大嫌いな人がいる。
その人は歌いに行ってた土手の近くに住む人で、名前は知らないけど友達にはシルクって呼ばれてる人だった。
シルクは家の中からよく土手の方を覗いて歌っているのを見てきた。
最初はその眼差しが凄く嬉しくて私の癒しになっていた。
私はその人の顔を何度か見た事がある。
私が歌う曲によって表情が変わり、時には私が切ない歌を歌うと私と同じように感情が入りすぎて彼も泣きながら聴いているのを見たことがある。
ただ私が1番惹かれたのは……彼の真剣な熱い瞳だ。
なぜなら、彼の眼差しは後ろを向いていても私を見ているのがわかる程熱かったから。
でもその頃から私はなぜかわからないけど
その人にいじめられていた……。
編集部コメント
主人公は鈍感で口下手ではあるものの『コミュ障』というほどではないので、キャラの作り込みに関しては一考の余地があるものの、楽曲テーマ、オーディオドラマ前提、登場人物の数などの制約が多いコンテストにおいて、条件内できちんと可愛らしくまとまっているお話でした!<br />転校生、幼馴染、親友といった王道ポジションのキャラたちがストーリーの中でそれぞれの役割を果たし、ハッピーな読後感に仕上がっています。