ーーー苺花目線ーーー
体育の授業が終わり、私は、更衣室で着替えて教室に戻った。
そういえば、教室に勝手に入って男子にまだ着替えているから入るなって怒られたな...
そんなことを思って私は男子に声をかける。
苺花「男子!入っていい?」
男子「・・・・・・」
返事ないな...
入っていいかな...
苺花「男子~返事して~」
男子「・・・・・・」
返事がない...
なんで?
苺花「男子~‼」
なんでだろう?
まぁ男子返事無いんだし入るか。
苺花「入るよ~」
優希「おい!狩野入って来んな‼」
苺花「えっ?」
なんで?なんで?なんで?
だって、入っていい?って聞いても返事無かったじゃん!
なんで今さら入るななんて言われるの?
おかしい‼ふざけんな‼
今さら言われても知らねーよ‼
男子が返事しないから悪いんでしょ?
それなのになんで?おかしい!意味がわからない!
優希「おい!そこにぼーっとして立ってないで早く出ろ‼」
苺花「なんで?男子の返事がないから入ったんだよ!」
優希「聞こえてねーよ‼」
苺花「それは、お前らがうるさいから聞こえてないだけでしょ」
優希「10分休みでうるさくしたっていいじゃねーか‼」
苺花「っ.....」
このままじゃ私が悪くなってしまう。
何か何か何かないだろうか。
そんなことを思って私は上を向いた。
すると時計が視界に入った。
授業が始まるまであと3分だった。
あっ!
苺花「あと3分だけど3着学習しなくていいの?学習委員に怒られるよ?」
優希「っ....」
苺花「てかさ、私も教室に入んないと怒られるんだよね。だから入るよー」
優希「チッ」
そのあとは、先生が来て、いつも通り授業を受けた。
でも私の気持ちはイライラしていた。
編集部コメント
依頼人の悩みや不安に向き合うカウンセラーという立場の主人公が見せる慈愛にも似た優しい共感と、その裏にひそむほの暗い闇。いわゆる正義ではないものの、譲れない己の信念のために動く彼の姿は一本筋が通っていて、抗いがたい魅力がありました!