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それから、月日が流れた。
季節は冬。
今日はクリスマスイブ。
わたしは今、部屋でクリスマスツリーを飾っている。
さまざまなオーナメントをバランスよくひっかけていく。
もうすぐ完成。
だけど、まだ肝心のオーナメントがまだ残っている。
それは、2年前にサトシくんがくれたゴールドのラメを散らしたピンク色のガラスボール。
愛でるように回したあと、1番目にかかるところへ飾った。
また、会いたいな。
ううん、もうすぐ会える。
来年の春、彼はこの街に戻ってくる。
先日、先生が教えてくれた。
サトシくんが、わたしと同じ高校へ入学するということ。
彼はどんな人になっているだろうか。
やっぱり少しどもったりするのだろうか。
編集部コメント
主人公は鈍感で口下手ではあるものの『コミュ障』というほどではないので、キャラの作り込みに関しては一考の余地があるものの、楽曲テーマ、オーディオドラマ前提、登場人物の数などの制約が多いコンテストにおいて、条件内できちんと可愛らしくまとまっているお話でした!<br />転校生、幼馴染、親友といった王道ポジションのキャラたちがストーリーの中でそれぞれの役割を果たし、ハッピーな読後感に仕上がっています。