横子目線
よ「…ここかしら」
ずいぶんと地下にあると思いつつ、横子は店内へ入る。
安「いらっしゃいませ、インフィニティクラブでございます。本日は完全指名制となっております」
よ(指名制…なんか。そういえば、チラシに新人って…)
横子は期待も込めて、横山を指名することにした。
『あの、今日から入ってきた新人のホストって…』
安「えっとぉ、横山裕くんでよろしければこちらに!」
と、安田は横山を押し出す。
よ(…なんか、ホストっぽくないわ)
ホストって、受付の人とか、村上くんみたいにチャラチャラしたイメージやけど…
ーー横山裕くんって何か違う?
と、思っていると。
横「指名、おおきに」
頬を赤く染めた横山裕がいた。
…というか、何か顔色悪いというか。
『…いえ(それより、大丈夫なんか)』
まさか、新人だからお酒に慣れてないんやろか?
編集部コメント
引きこもりのおじさんと真面目な女子高生という組み合わせがユニーク。コンテストテーマである「タイムカプセル」が、世代の違う二人をつなぎ、物語を進めるアイテムとして存在感を発揮しています。<br />登場人物が自分の過去と向き合い、未来に向かって成長していく過程が丁寧な構成で描かれていました。