「ごめん!俺トイレ行って来るわ!凛華ここで待ってて。」
いきなり翔がそう言った。
「あ、…うん。わかった!」
翔は、来た道を戻っていこうとした。
「え?翔、トイレそこにあるよ?」
私は近くのトイレを指差す。
「あ、うん、えーっと、、こっちにもあった!」
そう言って走っていった。
…はて?
それから、10分が経った。
トイレ長くない?笑
並んでるのかな。
15分が経った。
まだ帰って来ない。
道に迷ってる?大丈夫かな。
そう思ってLINEをしようとすると。
翔が走っていった方に人だかりが出来ているのを見つけた。
みんな慌ててるようだった。
私も行ってみると。
翔が、倒れていた。
編集部コメント
依頼人の悩みや不安に向き合うカウンセラーという立場の主人公が見せる慈愛にも似た優しい共感と、その裏にひそむほの暗い闇。いわゆる正義ではないものの、譲れない己の信念のために動く彼の姿は一本筋が通っていて、抗いがたい魅力がありました!