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第1話

雪の降る日に、君に初めての恋をする。
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2017/12/12 10:54
それは、真っ白な雪だった。
どんな宝石にも負けないほどに美しく、キラキラと輝いていた。
日が昇り、雪解け水が葉の先から滴る。
私はそんな日に、あなたに恋をする。
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骨にこたえるほどの寒さだ。かじかむ手を手袋で暖め、制服の上にコートをはおり、マフラーをした。寒さで寿命が縮まりそう、などと考えながら学校までの道を急いだ。
何一つ変わらない日が過ぎていくと思っていた。

キーンコーンカーンコーン。

退屈な授業も終わり、放課後になった。
階段を降りて廊下を歩き、図書館のドアを開ける。
___本の匂いだ。



窓際の席に腰を下ろし、静かに本を読む。
外の音がうるさかったが、すぐに聞こえなくなったった。

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ふわりとした匂いが鼻をくすぐる。柔らかくて暖かい花の匂い。
その匂いにつられ目を開けた。
窓を見ると空が紅くなっていた。
どうやら私は眠ってしまっていたらしい。
慌てて帰る支度をしようと前を向いたら、思わずびっくりして足を机にぶつけた。

「いたぁ…」

目の前に見知らぬ人がいる。
ここの学校の人…?先輩かな…?
痛みと困惑でしどろもどろしていると、その人は少し優しく微笑んだ。
その滲み出る優しさに涙しそうなくらい。

「あ、あのっ…!な、なっなっなっなんですか…?」

あ、変な質問をした。恥ずかしさで顔が赤くなる。

「君、顔赤いよ。熱でもあるの?あとヨダレついてる。」

彼はハンカチで私の口元を優しく撫で、手を私の額に当てた。

「あ、そっ、そうみたいです…!ね、ねっ熱があるみたいなので私っもう帰りますねっ!失礼しました…!あ、ハンカチは洗って返しますから!」

ひとまず逃げられた。だがしかし、ハンカチを返す=またあの人に会わなきゃ行けない。
(変な約束をしてしまった。)



顔がまだ赤いのはきっと、この寒さのせいだ。

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