第4話

雪の降る日に、僕はあなたに恋をする。
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2017/12/14 10:08
あなたは知っているだろうか。
僕は初めからあなたを選んでいたことを。
あなたしか見ていなかったことを。
こんなことを言ったらまたあなたを困らせてしまうだろう。


雪の降る真っ白な日、僕はあなたに恋をした。
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僕は"弱虫"だった。
学校には来ていたものの、授業は受けずに図書館で暇つぶしをして帰る。勉強はそんなに困らなかったし、第一に人が苦手だ。
そんなつまらない日々を送っていた。
ある日君と出会うまでは。

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外に降る雪の寒さにも負けないほどの、陽が差していた。
その日の暖かさにつられ、窓際の席で眠ってしまっていた時の話だ。

誰かがドアを開ける音で目が覚めた。
慌てて本棚の後ろへと隠れ、様子を伺っていた。
上履きの色が同じ。きっと同じ学年であろう。


彼女はさっきまで僕がいた場所に座って、勉強
をし始めた。
と思ったらカバンから本を取り出し、静かに読み始めた。

なるほど。どうやら彼女と僕は似ているらしい。

しばらくして彼女は眠ってしまった。
さっき彼女が本を読みながら何かを書いていたので、僕は少し覗いてみることにした。

「僕は何も出来ない弱い人間だ。ただそこに弱さの理由はない。自分を変えられないところに弱さがある。」



__僕はこの言葉に何度救われたことだろう。




ふと裏返しに閉じられた教科書に目がいった。

「内山梨紗」

(僕と同じ苗字だ…。)






僕はこれから、彼女に恋をする。

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