第5話

聖夜の夜の約束。
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2017/12/19 05:17
図書館に行くのが日課になった。

いやもともと私は図書館に通っていたが、ひとつイベントが増えた。

見知らぬ男子の前に座って本を読むこと。

学校があるときは必ず毎日行き、学校がない日もたまに会ったりする。
本を読むだけで終わってそのまま帰ることもあるし、少し話をしてから帰ることもある。

毎日会ってもなかなか名前を聞き出すことが出来なかった。
最後の質問に取っておこうと温存し続けてしまいすぎた。

「ねえ、今週の日曜空いてる?」

彼が言う。
普段はあまり彼から話しかけてくることはないのに、今日はやけに積極的だ。

「う、うん…。でもどうして?」

「あー、いやあのさ…ちょっと見たい映画があって…」

「え、そんなの一人で見てよ。」

「いや俺も一人で見たかったけどさ。知り合いにチケット2枚も貰っちゃって。家族とか友達はみんな行かないっていうし、お前が丁度いたし。」

「え、なにそれ。めんどくさいなあ。それ何てゆー映画?」

「それは当日のお楽しみ。笑」

「なにそれずるい。あんたっていつもすぐ秘密とか言うよね。ちょっとは教えてくれたっていいじゃん。あ、てかあんたの名前まだ聞いてn…」

「じゃあ決まりね!今週の日曜、丁度クリスマスの日。○○駅の南改札前に集合。13:10ね。じゃ!」

「お、おう…ってちょっと?!ま、まってよ名前…。行っちゃった。」


(クリスマスかあ…クリスマスに美希と家族以外の予定が入るなんて…これ聞いたら笑われるな絶対。…何着ていこうか。)





クリスマスって言葉を今、初めて知ったみたいにとても、新鮮な気持ちになった。


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