あなたと付き合ってから二週間が経った。
あの日からあなたは一度も会いに来てくれない。
俺が会いに行くのもいいけどメイドのみきが邪魔して行けない。
みきは俺にテキストを差し出してきた。
そんなの無理だ。
三冊もある。
俺はみきにそう言い残してリュックにテキストを詰め込んで
コートを羽織り外に飛び出した。
どこにいるんだ。
俺はメイドが行くスーパー、モール。
あなたが行きそうなところ手当たり次第行った。
どこにもいない。
ダメだと思った瞬間。
見覚えのある後ろ姿を見つけた。
俺はあなたを抱きしめた。
今までにないくらい強く。
この匂い。この声。
ずっと探してたんだ。
よく見ると私服だ。
かわえぇ////
あなたが俺の手を握った。
可愛すぎる///
思わずキスしてしまった。
あなたの温もりを感じる。
ずっとこのままでいたい……
俺は携帯を取り出して写真を撮った。
あなたも携帯を取り出すと手を繋いでる写真を撮った。
そんな話をしながら手を繋いで二人で歩いた。
あなたといると屋敷につくのが早く感じた。
あなたが寂しそうな顔するから思わず俺は抱きしめた。
あなたが屋敷に入ってから20分後くらいに俺も屋敷に入った。
大丈夫。また会えるから……
編集部コメント
主人公は鈍感で口下手ではあるものの『コミュ障』というほどではないので、キャラの作り込みに関しては一考の余地があるものの、楽曲テーマ、オーディオドラマ前提、登場人物の数などの制約が多いコンテストにおいて、条件内できちんと可愛らしくまとまっているお話でした!<br />転校生、幼馴染、親友といった王道ポジションのキャラたちがストーリーの中でそれぞれの役割を果たし、ハッピーな読後感に仕上がっています。