「 さて、 どうしよっかなァ 、 」
隆斗が呟き、ニヤリと笑えば紺を見つめた 。
「 ッ __ 」
ジッと見つめられ、紺は少し視線をそらした。
と、 ふいに隆斗は紺の腕をグイッと引いた。
「 !? 」
「 よく見たら可愛い顔 してるね 、」
腰を抱かれたかと思えば耳元で囁かれ、
カァッと頬が熱を持ち紺は息を詰まらせた。
「 うる、さ … い 」
精一杯の抵抗として相手を追い返そうと腕を払い、
相手の胸板に手を付き押したりして見るが、
筋肉のあまり無い紺では歯が立たない。
「 逃げないでさ 、 楽しいことしようよ、 」
隆斗は抵抗する紺の片手を握ればしたに下ろした。
耳元でまた言えば 耳を啄むように優しく食んだ。
「 ッ ん、ぅ 、 」
耳を食まれれば背筋がゾクゾクと震える感覚に驚き、
少し擽ったいような感覚に思わず声を漏らしそうになるが我慢するように唇を噛んだ。
「 ん 、 チゥ チュッ 」
次に隆斗は耳に舌を這わせまるでしゃぶるかのように耳を舐めまわした。
「 ッ ん !! … ぁ、 やぁッ 、 」
突然舌を這わされ紺の肩がビクリと跳ねる。
今までに味わった快感に小さくだが艶のある声を出して相手の服をギュウとにぎった。
「 ほら 、 もっといいこと しよう? 」
相手に耳元でまた囁かれれば、
脳天が痺れるような甘い刺激が体に走り目を潤ませた。
「 も ッと 、 して 、 」
初めての快楽に虜になったのか、
自分の言葉とは思えないようなことを言った。
ここから 、 全てが始まったのだ。
編集部コメント
依頼人の悩みや不安に向き合うカウンセラーという立場の主人公が見せる慈愛にも似た優しい共感と、その裏にひそむほの暗い闇。いわゆる正義ではないものの、譲れない己の信念のために動く彼の姿は一本筋が通っていて、抗いがたい魅力がありました!