『私... 先生に近づくなって言われて、恋なんか
全然楽しくないって思いました。
先生に私の初恋真っ黒にされて。』
避けられて、突き放されて。
『でも... そんな恋に色をつけてくれたのも
先生でした。』
助けてくれたり、笑いかけてくれたりするだけで
嬉しくて。
『先生。初恋は叶わないっていうけど、叶えちゃって
いいんですかね____』
「いいんじゃねーの。」
そして先生は私を抱き寄せた。
『ちょっ...先生...?』
「俺も初恋だし。一緒に叶えよ。」
『え、その年で!?それを生徒に
捧げちゃっていいんですか!』
「うるせ。たまたま好きになったのが生徒なだけだ。
お前がどの立場だろうと俺は好きになってた。」
『っ...!てかここ学校だから離してくだs...』
「バレなきゃいいだろっ__ 」
そういって私をカーテンの中に導いた。
「俺がこの学校辞めても、
ずっと好きでいてくれるか?」
『それはこっちのセリフですよ____!』
5ヶ月という短い時間の中で、私の恋は
たくさんの色に彩られていった。
そしてこれからも。
私達は恋のキャンパスを彩り続ける____
~ Fin ~
編集部コメント
依頼人の悩みや不安に向き合うカウンセラーという立場の主人公が見せる慈愛にも似た優しい共感と、その裏にひそむほの暗い闇。いわゆる正義ではないものの、譲れない己の信念のために動く彼の姿は一本筋が通っていて、抗いがたい魅力がありました!