第14話

夏恋さんリクエスト#1
589
2018/04/05 05:51
♪~




 


今日も廊下で一人、アルトサックスを吹く。








♪~♪~








あなた「うーん、なんか変だなあ、ここの音。」








58小節目の音が、なんか納得できない。










ポンポン










急に肩を叩かれ振り向くと、ほっぺたをぷにっとされた。











勝利「なーに悩んでるのっ」











にこっと天使のような笑顔を浮かべている勝利くん。










あなた「も、もう、なにしてんの//」











つい、ドキッとしてしまったことがばれないように、プイとそっぽを向く。











勝利「もお、またほっぺ膨らませて~怒んないで?」











あなた「にゃ!」











勝利くんがまた私のほっぺたをつん、とさわる。











勝利「ははっ!変な声!笑」













あなた「もお!」












お腹を抱えて笑っている勝利くんを置いて、場所を移動する。













勝利「ああ!ちょっと待ってよ~」












あなた「もー、なに!?」













勝利「ふふっ、怒んないで?」












哀しそうに首を傾げる勝利くん。











そんな風に言われたら、全部許してしまう。













あなた「わかったよ」












そう言うと勝利くんはパァっと顔を輝かせた。











勝利「それでね、あなたちゃん、」











あなた「ん~?」













勝利「一緒に練習してもいーい?」










その笑顔にすぐ頷いてしまいたいのに












あなた「勝利くんが私の邪魔しないならね」











と可愛くない返事をしてしまい、すぐに後悔する。












でも勝利くんはそんなこと気にしてないかのように、無邪気に「やった!サックスとホルンのセッションだね!」と喜んでいるのだった。

プリ小説オーディオドラマ