勝利「じゃあ、いくよ?せーのっ」
♪~
勝利くんの掛け声で演奏する。
最後まで演奏し終わった私は思わず声をあげた。
あなた「そーゆーことだったんだあ!」
勝利「ん?なにが??」
あなた「ここ!ここの音がおかしいなって思ってたんだけど、ホルンとのハモりだったんだね!」
勝利「よかったね!」
あなた「うん!」
私が感動して楽譜に書き込んでいると
勝利「僕と合わせるのも、悪くないでしょ?」
そう言って、勝利くんはニコッと笑ってみせた。
あなた「う、うん....」
毎度のことながら勝利くんの笑顔には弱くて、今回ばかりは素直にうなずいた。
勝利「え!あなたが素直だ!!熱でもある?大丈夫?」
そして、毎度のことながら(2回目)勝利くんが私をからかってきたので
あなた「はあ?ないしっ!ばーか」
と言ってすたすたと音楽室へ歩き出したら
勝利「冗談だって~!」
と勝利くんが眉を下げて追いかけてきたので
あなた「知ってるよ!」
とからかい返してあげた。
編集部コメント
引きこもりのおじさんと真面目な女子高生という組み合わせがユニーク。コンテストテーマである「タイムカプセル」が、世代の違う二人をつなぎ、物語を進めるアイテムとして存在感を発揮しています。<br />登場人物が自分の過去と向き合い、未来に向かって成長していく過程が丁寧な構成で描かれていました。