北山「じゃあ、今日はここまで!」
『ありがとうございました‼』
PM7:00
北山先輩の号令で練習が終わる。
着替える前にみんなで散らかったボールを片付ける。
萌「おつかれ!みっくん!」
萌先輩は号令がかかるといつも北山先輩のもとへ行く。
北山「ん。」
北山先輩は手を休めずに本当に一言だけ答える。
萌「今日一緒に帰ろ?」
北山「んー、いいよ」
萌「やった♪」
北山「...てか、お前も片付けしろよ💧」
隣で話しているだけの萌先輩に呆れたように北山先輩が言う。
萌「大丈夫!萌の分まであなたちゃんがやってくれるから♡」
あなた「えっ」
そうだよね?というように萌先輩が笑顔で私の方を見る
あなた「...はい。」
夕方に言われたこともあり、私は渋々返事をする。
私の返事を聞いて、萌先輩は嬉しそうに北山先輩のほうへ向き直った。
だいたいの片付けが終わり、あとは私が持っているコーンを倉庫に入れたら終わりだ。
あなた(重...けどもうちょっと。)
このくらいなら一度に行けるだろう、
そう過信した私が馬鹿だった。
重なったコーンは想像以上に重かった。
ふと、コーンが軽くなる。
あなた「北山先輩っ!」
隣を見ると北山先輩が支えてくれていた。
北山「お前な、これいっぺんには無理だろ笑」
北山「ん、半分持つよ」
半分といいつつ、明らかに半分より多く持ってくれる。
あなた「すみません、、」
北山「女子の荷物を持つのは男として当たり前だろ?笑」
冗談ぽく笑う北山先輩。
その笑顔につい、きゅん、としてしまった。
編集部コメント
主人公は鈍感で口下手ではあるものの『コミュ障』というほどではないので、キャラの作り込みに関しては一考の余地があるものの、楽曲テーマ、オーディオドラマ前提、登場人物の数などの制約が多いコンテストにおいて、条件内できちんと可愛らしくまとまっているお話でした!<br />転校生、幼馴染、親友といった王道ポジションのキャラたちがストーリーの中でそれぞれの役割を果たし、ハッピーな読後感に仕上がっています。