知念side───────────
テストに集中したいからしばらくあなたとは会えない。
自分で言っておきながらバカだった。
まだ一週間だと言うのに、あなたに会いたくてたまらない。
あなたのことを考えると病院に今すぐ行きたくなる。
その想いを忘れるため、涼介たちとサッカーをしていた昼休み。
「ゆうりっ....」
聞き覚えのある、僕の大好きな人の声が聞こえた。
驚いて振り返ると、あなたがそこにいた。
知念(なんでっ!病院は?!)
そんなことを思っているとあなたが嬉しそうに僕の方に来ようとした。
すると、あなたの体は急にバランスを崩し、校庭の芝生へ倒れこんだ。
知念「あなたっ!?あなた!!」
何度も名前を呼んでも、目を覚まさない。
山田「ちぃ!やぶっち先生呼んできたぞ!」
薮「こいつ、入院中じゃなかったのか?」
知念「そうなんですけど、、」
薮「しかたねーな、知念も病院付き添うか?確かお前の彼女だろ」
知念「いいんですか?」
そうして(保健室の)やぶっち先生があなたを車で病院まで運んでくれた。
編集部コメント
依頼人の悩みや不安に向き合うカウンセラーという立場の主人公が見せる慈愛にも似た優しい共感と、その裏にひそむほの暗い闇。いわゆる正義ではないものの、譲れない己の信念のために動く彼の姿は一本筋が通っていて、抗いがたい魅力がありました!