プリ小説

第14話

反省
「何故、お前がまた…」
聖夜は警戒心を剥き出しにして、オーディンを睨んだ。
イヴに、真穂の身体で惨劇を起こした死神の神。
怒り狂う、サンタクロースの創造主。
そして最後は、アサヤの策略と真穂の意思で真穂の身体に取り込まれ、もう戻れない───ハズ、だったのに。
今こうして、また現れている。
「そんなに警戒する事は無いだろう」
オーディンは左手でその長い髪をふわりと靡かせた。
「あの時の私が間違っていたのは、この器───真穂のお蔭で少しは理解しているつもりだ」
「少しかよ…」
「閑話休題、単刀直入に言おう」
聖夜の言葉を完全に無視し、オーディンは話し始める。
聖夜は少しムッとするが、オーディンは全く気にしない。
「ロキの事は調べるな」
「…何でだよ」
「それは言えない」
ぷい、と外方を向くオーディン。
聖夜は溜息を付くと、頭をかいた。
「…じゃあ、俺の質問に答えてくれよ。何でまたお前が現れたんだ?あのイヴの時、真穂に取り込まれたハズだろ?」
その問いに、オーディンは鼻で笑った。
「馬鹿め。あんな小細工で我が本当に取り込まれるとでも?これでも神界ムスペルヘイムの一国の王なんだからな」
「えっ」
聖夜は驚き、思わず姿勢を正す。
が、オーディンはそれを気にも掛けず椅子に深く座った。
「我が好きで真穂の中に居るのだ」
「な…っていうか変態かよ!お前…男だろ!?」
笑みを浮かべ、オーディンは聖夜を見る。
「確かに我は男だが、別に真穂が女の身体だからといって好きで居るわけじゃない」
冷静にそう言い放つオーディンに、聖夜は少し恥ずかしくなった。
咳払いをすると、今一度オーディンを見据える。
「…で、何でロキの事を調べたら駄目なんだ?ウルドにしろお前にしろ…」
「ほお、ウルドにも忠告を受けたのにまだ分からぬのか」
完全に馬鹿にした言い方をするオーディン。
聖夜はかなり頭に来るも、冷静を装う。
「分かんねーから聞いてんだろーが」
「所詮は死者のサンタクロースか」
「所詮って何だよ所詮って!!俺のお蔭でお前はアサヤに利用されねーで真穂もこうして…」

「黙れ」

オーディンは恐ろしい程冷静に、聖夜の首筋にいつの間にか現した聖剣を当てた。
「ロキは危険だ。我がそれを1番分かっている」
「───ッ」
深い緑の瞳で、聖夜を睨み付ける。
「真穂は今眠っている、この話を聞かれる事は無い。だから、敢えてお前には言うが───」





「ロキは嘗て神として生き、重罪を犯した」

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