第15話

翔side
64
2018/07/20 12:00
最初は「一途な女」ただそれだけだった。

次に思ったのは「彼氏に浮気されてるのに何も言わずただ付き合ってる彼女」っていう肩書だけの女って思ってた。

他の女たちは可哀想とか言ってるけど生憎俺はそんな同情なんてする様な奴じゃない。
ただ…最後に思ったのは…

「馬鹿な女」
浮気はする方も悪いけどされる方も悪い。

恋愛とかそういうところがうざく感じる。

恋愛なんて一時的な感情に過ぎないとか思わないわけ?

俺は恋愛とかいうものに興味はないし女ってすぐ泣くし面倒だから彼女なんて作らない。

バスケさえ出来ればそれで満足。

ってことで未だに惚れた女はいない。
周りからはもったいないって言われるけど何がもったいないのかわからない。

ってか分からなくてもいいんだけど。

告白されたことだって一応あるけどすべて最低な言葉で断る。

断るたびに女を泣かせている記憶しかない。

まー俺ってそんな男なわけで。

別に今更変えようなんて思ったりはしない。

これが俺なんだから仕方ないって開き直ってる感じ。
女子
深谷君ずっと好きでした!!付き合ってください!!
真っ赤になりながら告白してきた子は確か前にも断ったはず。

それなのにまた告白とかこりない女。
前にも言ったけど俺は誰とも付き合う気なんかないから
女子
それでもいいの…もしかしたら好きになってくれるかも…
もじもじし続ける事に次第に苛立ちがわいてくる。
ない
きっぱりとそう言い切ると目に涙を貯めてグッと唇を噛み締めていた。
でもそんな俺を見てすごいと言ってくれた金沢未来。

変な所をすごいとか言っておかしな奴。

けどどこか寂しいところを持っている。
俺が初めて恋をした女だった。
後から知ったんだけど金沢未来は同じクラスだった。

半年も同じクラスだったのに気付いていなかったことをつくづく後悔した。

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