はぁ…。どいつもこいつも同じ事しか言わねぇ
「カッコイイ」「好き」「付き合いたい」
皆、俺の表面だけ見て近づいてくる。中身なんて誰も見てねぇんだ。
俺の中身を知って俺と仲良くしてくれたのは祐希と未来だけだった。その中でも未来だけは特別だった。
なのに俺はあいつを手放してしまったんだ…。
不意に聞こえてきた声。
そういえば明日はあいつの誕生日なんだよな。
何年か前までは二人で出掛けたりしてたけど、最近は言葉も交わさない。
今年は一緒に過ごせたらいいな。
過ごせる訳ないのに…。
なんなんだよあいつ。
最近いつも未来の側にいる男。
確か翔って言ったっけな。
俺以外があいつに近づくのもイラつくのに。
こいつは桃菜。結構前に告られたけど振った。
でもそれ以来いつもこんな調子で引っ付いてくる。すげぇうぜぇ。
今はお前に構ってる暇ねーんだよ。
翔って奴絶対未来に気があるだろ。(╬⁽⁽ ⁰ ⁾⁾ Д ⁽⁽ ⁰ ⁾⁾)
未来は俺だけのものなんだよ。気安く触れんなよ。
俺は未来の事しかみえてねぇのに未来は誰を見てるんだよ…。
編集部コメント
主人公は鈍感で口下手ではあるものの『コミュ障』というほどではないので、キャラの作り込みに関しては一考の余地があるものの、楽曲テーマ、オーディオドラマ前提、登場人物の数などの制約が多いコンテストにおいて、条件内できちんと可愛らしくまとまっているお話でした!<br />転校生、幼馴染、親友といった王道ポジションのキャラたちがストーリーの中でそれぞれの役割を果たし、ハッピーな読後感に仕上がっています。