それは今日の放課後のこと…。
「あー!教室にペンポ忘れちゃったぁ…!」
急いでとりに行くと…
「好きだ!オレと…付き合ってくれ!!」
え?だれ?そこにいたのは…
「え…陽汰…?」
「かっ、華奈!!」
顔を真っ赤にしてそこにたっていたのは、幼馴染の遠藤
陽汰(えんどうようた)だった。
「こっ、これは…そのぉ…。」
あれ?誰かに告白してたんじゃないの?
「陽汰ひとり?」
「え!?あ、あぁうん…。」
ふーん…。陽汰はそこに突っ立ったまんま帰る様子がな
い。
「帰らないの?」
「か、帰るよ?」
ふたりで玄関に向かう。並んで歩くのはいつぶりだろう
か。
「LINE!」
そのとき…なぎさからLINEがきた。
そっかぁ…ひとりでかえるの?やだなぁ…
「あ、陽汰って友達とか待たせてる?」
「え?いや、今日はひとりで帰る予定だったから。」
「へー…私友達と帰れなくなったんだけど…一緒に帰らな
い?」
「え!?そうなの?…別にいいけど…。」
よかったぁ…
「ありがと!」
「お、おう。」
…なんか…話すこと…ないね笑
「な!さっきさ…」
「ん?」
唐突に…なんだろ…?
編集部コメント
引きこもりのおじさんと真面目な女子高生という組み合わせがユニーク。コンテストテーマである「タイムカプセル」が、世代の違う二人をつなぎ、物語を進めるアイテムとして存在感を発揮しています。<br />登場人物が自分の過去と向き合い、未来に向かって成長していく過程が丁寧な構成で描かれていました。